近年、車のサイズがどんどん拡大している傾向にありますが、トヨタRAV4を見ると、その傾向がより顕著に見えます。
以前ご紹介したように、初代RAV4は、2シーターのコンパクトSUVでした。
それが今や本格的な5人乗りSUVですから。
実は、そんな現行RAV4のサイズを初代ハイランダーのサイズと比較してみると、さらに面白い事実が分かります。
トヨタ ハイランダーとは?
ハイランダーは、もともと日本でも「クルーガー」という名前で販売されていましたが、いわゆる大型SUVです。
現在は日本での販売はなく、主に北米での販売。
ただ、北米を中心とする市場では、3列シートを持つ8人乗りのSUVとして、トヨタの主力商品となっています。
そんな大型SUV「ハイランダー」の初代モデルは、今から約20年前の2001年に発売されました。
現行RAV4と初代ハイランダーを比べてみてわかること
それでは、そんな初代ハイランダーとRAV4のサイズを比較してみましょう。
全長:4600mm
全幅:1855mm
全高:1685mm
ホイールベース:2690mm
初代ハイランダー
全長:4684mm
全幅:1826mm
全高:1679mm
ホイールベース:2715mm
全長やホイールベースは現行RAV4の方が初代ハイランダーよりも小さいですが、なんと全幅と全高は、現行RAV4の方が初代ハイランダーよりも大きくなっています。
今やRAV4は従来のセグメントの枠を超えたと言えるのかもしれません。
サイズアップが室内空間拡大につながっている
当然サイズを大きくすることが直接室内空間の広さにつながるわけではありません。
例えば、ホンダフィットのように、小さいサイズの車でも、そのパッケージ効率を最大限高めて、広い室内空間を作り出している車もあります。
ただ、現行RAV4は、サイズが大きくなった分、その室内広さを改善しています。
例えば、運転席で背の大きな人が快適な姿勢がとれる位置にシートを設定します。
そのシート位置で、後席に座ると、初代ハイランダーは、前のシートが膝に当たって、快適な姿勢がとれませんでした。
一方で、現行RAV4は、膝がシートに当たることがない上に、膝の前に拳を入れられるくらいのスペースがあります。
さらに、現行RAV4は、後席に3人横に並んで座っても、初代ハイランダーのような窮屈さは感じません。
実際に、全幅は、初代ハイランダーと比べても30mm近く広いので、それがしっかりと室内空間の拡大という結果につながっているということですね。
現行ハイランダーはどうなっているのか?
そうなってくると、現行のハイランダーが気になるところですが、少なくても、初代ハイランダーは、RAV4よりも1つ大きなSUVとして登場しました。
そしてその後、RAV4の成長に伴って、ハイランダーも成長してきました。
上のグラフは、初代〜3代目(現行)までの車両サイズ(全長 x 全幅)を比較したものです。
これを見ると明らかですが、ハイランダーは、初代→2代目→3代目と、そのボディサイズを拡大させ続けています。
3代目となる現行は、初代から全長は173mm、全幅は99mmも拡大されているのです。
つまり、実は車両サイズが拡大しているのは、RAV4だけでなく、ハイランダーも同じように拡大していたのです。
こうして見てみると、車の拡大傾向が分かりやすいですね。
最後に
近年の車はどんどん拡大傾向にあるので、実際に、新型車のサイズが大きくなることは決して目新しいことではありません。
ただ、こうやって、本来RAV4よりもセグメントが一つ上のハイランダーとサイズを比較してみると、改めて車のサイズがどんどん大きくなっていることを実感しました。
これから、車はどうなってしまうのでしょうか。
私個人としては、そんなに大きくならなくてもいいんだけどなと思いますが、みなさんはどうでしょうか。