【この車に乗れば死なない!?】ドライバー死亡率という車選びに欠かせない安全指標とは?

車の技術
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本日はアメリカの雑誌、Consumer Reportsの記事をご紹介します。

Consumer Reports

Consumer Reportsは自動車に限らず、様々の商品の採点を行なっている雑誌です。
アメリカの人は何かモノを買う時には必ずこの雑誌を参考にするそうです。
そんなConsumer Reportsにとても興味深い記事がありましたのでご紹介します。

「Safest and most lethal late-model cars」
「最も安全な車と最も危険な車」

それでは内容を見てみましょう。

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車の安全性を図る指標

早速ですが、みなさんは、ミニクーパー(以下写真の上側)とシボレーのSuburbanという車(下側)、どちらが安全だと思いますか?

ミニクーパー

Suburban

明らかにシボレーのSuburbanの方が頑丈そうじゃないか!
と思う方も多いと思いますが、実は安全なのはミニクーパーの方なのです。

これは、アメリカのIISHという保険機関が発表した、「Driver Death Rate reports」の中で明らかになった真実の1つです。

このIIHSが発表したレポートでは、2009〜2012年にアメリカ国内で起きた自動車運転中の死亡事故の件数を車種毎に集計しています。
そして、実際に、ある車を運転して亡くなられた方の人数と、その車の販売台数から、ドライバーの死亡率を計算することで、車の安全性を評価しているのです。

このレポートでは、このドライバー死亡率という指標から、安全な車とそうでない車をそれぞれ発表しています。

一体どんな結果となったのでしょうか。
尚、以下に示すドライバー死亡率は、各車のドライバー100万人に対する死亡者の数で示します。

死亡事故による死亡者が最も多い車は!?

それでは、早速死亡率が高かった車ワースト3を見てみましょう。

ワースト1位 KIA RIO

最もドライバー死亡率が高かった車は、KIAのRIOで、149人でした。
KIA(キア)は韓国の現代グループの企業で、近年アメリカ市場で急成長している自動車メーカーの1つです。
RIOはそんなKIAの小型ハッチバック車。
車型毎のドライバー死亡率は、小型車ほど高くなる傾向にあるものの、全ての車の平均が28人なのに対して、その5倍以上の数字ですから、少し異常な気がします。
日本ではKIAの車は販売されていませんが、間違いなくこの車には乗らない方がよさそうです。

ワースト2位 日産VERSA SEDAN

次にドライバー死亡率が高かった車が日産の小型セダンのVERSA SEDAN(日本名ラティオ)で、130人でした。
なんと日本車がランクインしてしまいました。
残念な結果です。
この車は日本でも販売しているので、もし乗られている方がいたら、注意して下さい。

ワースト3位 HYUNDAI ACCENT

次にワースト3。
これまた韓国メーカー現代の小型車がランクイン。
ドライバー死亡率は120人でした。
100人を越えた車はこの3車種のみです。
このACCENTという車はそのデザインの良さと、価格の安さから、アメリカでは非常に人気の車です。
ただ、いくら安くても、危険な車には乗りたくありません。

3年間で1人も死亡しなかった車

次に、安全な車を見ていきましょう。
今回このレポートでは、2009〜2012年の3年間を調査対象にしていますが、その調査期間中に1人もドライバーが死亡しなかった安全な車をご紹介したいと思います。
1人も死亡しなかった車は、全2011車種のうち、たったの8車種です。

アウディ A4

スバル レガシィ

レクサス RX350

ベンツ GLクラス

トヨタ ハイランダーハイブリッド

トヨタ Sequoia

Volvo XC90

ホンダ オデッセイ


やはり高級車や、大きな車がドライバー死亡率が低い傾向にあるようです。
(ただ、冒頭でもご説明したシボレーのSuburbanは大型SUVにも関わらず、死亡率60人でワースト13位でした。ちなみにミニクーパーは21人。)
せっかく買うのであれば、ここに並んでいるような車を買いたいものです。

安全技術の進化

IIHSは今回ご紹介した調査を1980年代から行なっています。
それらの調査結果を見ると、毎年ドライバー死亡率は確実に下がっているそうです。
特に、8年前の調査(対象期間:2001〜2004年)では、平均ドライバー死亡率は79人。
死亡率がゼロだった車種は1台もありませんでした。
今回の調査結果によると、平均ドライバー死亡率は28人だったので、この3年間でドライバー死亡率が3分の1以下になっています。
それだけ、車の安全が日々進化してきたということだと思います。
ちなみに、IIHSがこの調査を開始した1985年から、もし車の安全性が全く向上しなかったとしたら、さらに7700人以上の人が交通事故によって亡くなっていたという計算ができるそうです。

このことからもわかる様に、自動車メーカー各社は、車の「走る」「止まる」「曲がる」という性能だけでなく、「安全」に関わる性能を日々進化させています。
そのことを少しでも知っていただきたいと思い、今日はこの記事をご紹介しました。

参照:Consumer Reports

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