世界の様々な車を紹介するコーナー。
今日は、トヨタのRAV4を紹介します。
基本情報
RAV4は、北米、中国など世界中で販売されているSUVです。
現行モデルは、5代目で日本では2019年4月に発売されました。
まだ発売して間もないですが、月間販売台数目標は3,000台とのこと。
だいたいトヨタ ハリアーと同じくらいですね。
初代RAV4は、1994年に発売されました。
当時は現行モデルほど大きな車ではなく、”「5ナンバーサイズ」に収まるコンパクトなサイズのクロスオーバーSUV”として人気を博しました。
2代目以降は、世界200か国で使用される世界戦略車としての位置付けで販売され、2017年には、4代目RAV4が世界全体の自動車販売台数ランキングでも4位となるほどの人気を示しています。
また、特に北米での人気は際立っており、アメリカの乗用車販売台数で16年連続1位であったカムリを抜いて首位に立ったといいます。(出処:ウィキペディア)
ちなみに、4代目RAV4は日本未発売となっており、日本でRAV4が販売されていたのは3代目で2007年が最後。
その後は、ヴァンガードが後継車種として2013年まで販売されていました。
したがって、現行RAV4は日本市場では2007年から10年以上ぶりの復活となります。
スペック
パワートレイン
パワートレインは、ガソリン車とハイブリッド車が選べますが、ここではガソリン車についてご紹介します。
ハイブリッド車はこちら
エンジンは2.0L直列4気筒直噴エンジン。
最大トルクは207Nm、最高出力は126kWです。
エンジンに組み合わされるトランスミッションはDirect Shift-CVT(ギヤ機構付自動無段変速機+10速シーケンシャルシフトマチック)です。
これは、従来のCVTに発進用ギヤを追加したもの。
これにより、発進から高速域まで力強くダイレクトな走りと低燃費を実現したといいます。
さらに、マニュアル感覚のシフトチェンジが楽しめる「10速シーケンシャルシフトマチック」や「SPORTモード」があり、スポーティな走りを楽しむことができるそうです。
実際、Direct Shift-CVTに対してモータージャーナリストの工藤貴宏氏は、「ガソリン車のCVTとは思えない応答性の良さ。CVTのウィークポイントはダイレクト感がないことだが、RAV4のトランスミッションはCVTながら発進用の1速ギヤを組み合わせたことでスタート時の反応がいい。(レスポンス)」と評価しています。
車両サイズ
車両サイズは、全長:4,600mm、全幅:1,855mm、全高:1,685mm、ホイールベース:2690mm、最低地上高:195mm。
いわゆるCセグメントSUVですね。
日本で販売されていた前型モデル(3代目)は全長:4,335mm、全幅:1,815mm、全高:1,685mmなので、前型モデル(3代目)からはサイズがかなり大きくなっています。
ちなみに、RAV4後継車種のヴァンガードは全長:4,570mm、全幅:1,815mm、全高:1,685mmなので、ヴァンガードに対してもサイズは大きくなっています。
また、面白いのが、最大のライバルであるホンダCR-Vと車両サイズが全て5mm以内に収まっていること。
これは狙ってこのサイズにしたのでしょうか。
もしそうだとしたら、強いライバル意識を感じますね。
ちなみに、CR-Vのサイズは以下。
全長:4,605mm、全幅:1,855mm、全高:1,680mm(2WD)、1,690mm(4WD)
車両重量は、1,500kg〜1,630kg。
燃費
燃費はWLTCモードで2WDが15.8km/L、4WDが15.2km/Lです。
同型車のマツダCX-5の2.0L NAエンジン(2WD)がWLTCモードで14.6km/Lなので、燃費はCX-5よりもリッター当たり1kmも良いですね。
価格
価格は、2,608,200円〜3,348,000円。
日産エクストレイルの価格が2,231,280円〜2,828,520円。
マツダCX-5が、2,570,400円〜3,877,200円。
ホンダCR-Vは、3,230,280円〜4,030,560円ですから、比較すると、だいたい日産エクストレイルやマツダCX-5と同じくらいです。
ホンダCR-Vよりは60万円ほど安いですね。
ちなみに、前型モデルに位置付けされるヴァンガードの価格が2,420,000円〜3,360,000円だったので、最も安い仕様は約20万円前型モデルに対して価格が上がったことになります。
特徴
RAV4の特徴をいくつか順番に見ていきましょう。
デザイン
RAV4の特徴の1つ目は、何と言ってもそのデザインです。
力強いヘッドランプの形と、タフなSUVを印象付ける四角いホイールアーチとデュアルエキゾーストマフラーが特徴的です。
この四角いホイールアーチは最近のレクサスにも見られるデザインです。
トヨタの中でデザイントレンドとなっているのでしょうか。
また、ボディカラーはモノトーンとツートーン(Adventureグレードのみ)から選べるようです。
他の人と被りたくない、個性的な車に乗りたいという方にはいいですね。
インテリアデザインも高く評価され、米国の『ワーズオートワールド』誌が選ぶ、ニューヨークモーターショー2019における「10ベストインテリア2019」にもノミネートされました。(出処:レスポンス)
先進的な4WDシステム
RAV4には、「ダイナミックトルクベクタリングAWD」という世界初のシステムが搭載されています。
この「ダイナミックトルクベクタリングAWD」は、「トルクベクタリング機構」と「ディスコネクト機構」を組み合わせたシステムです。
「トルクベクタリング機構」は、後輪のトルクを左右それぞれで独立制御することで、旋回時の車両安定性を高めます。
「ディスコネクト機構」は、4輪駆動が不要な時に、プロペラシャフト前後で動力伝達を切断して燃費向上を図ります。
なお、各輪へのトルク配分状況は、マルチインフォメーションディスプレイで確認できるようです。
ダイナミックトルクベクタリングAWDについては、以下の動画を参照下さい。
様々な運転アシスト機能
他にも、RAV4には、オフロード走行において、路面状況に応じた走行支援を、3つのモード(MUD&SAND/NORMAL/ROCK&DIRT)から選択できる「マルチテレインセレクト」が設定されています。
例えば、「ROCK&DIRT」は、泥ねい路・砂地路など滑りやすい路面や、モーグル路・岩石路など凸凹の大きい路面での走行をサポートしてくれます。
普段あまり、こういった路面を走行することはないかもしれませんが、こういったシステムが搭載されていると思うと安心感がありますよね。
「ROCK&DIRT」については、以下の動画を参照下さい。
まとめ
先進的な4WDシステムやオフロード対応技術が多く搭載されているので、本格的なSUVとして使えそうですね。
チーフエンジニアの佐伯氏は「最大の目標はRAV4を本当のSUVにすることでした。どんな消費者からも頼られるようなSUVを目指しました」と語ったといいます。(出処:AUTOCAR)
実際にそのような車になっているのではないでしょうか。
今のところSUVとしての機能は競合車の中で頭ひとつ飛び出している感じですね。
また、これでこの価格はなかなかお手頃です。
是非気になる方はチェックしてみて下さい。