ついに、日産ノートの新型が2020年11月24日に発表されました。
そこで今日は、現行ノートと何がどう変わったのか、現在発表されている情報を基に徹底分析してみたいと思います。
是非、新型ノートの購入を検討されている方は、参考にしてみて下さい。
エクステリアデザイン(前周り)
それでは、まず最初に、エクステリアデザインから比較してみましょう。
こちらには、新型ノートと旧型ノートをそれぞれ前から見た写真を並べてみました。
こうやって並べて見てみると、随分と印象が変わりましたね。
では、もう少し細かく見ていきましょう。
まず、フロント周りの印象に最も影響を与える、ヘッドランプですが、新型はLEDを4灯並べ、旧型に対してかなり薄くシャープな形となりました。
また、旧型は少し複雑な形をしていましたが、新型はかなりシンプルな形となっていますね。
最近の日産車のデザイントレンドであるVモーショングリルも、進化しています。
シルバーのメッキ部がややワイドになり、途中からランプの下に潜り込むような形状となりました。
さらに、日産は会社のロゴマークを更新しましたが、ノートには、その新しいロゴマークが採用されています。この新しいロゴマークが採用されるのは、ノートが最初の車ということになります。
遠目で見ると、あまり変わらない気もしましたが、こうやって比べてみると、随分と印象が違いますね。
エクステリアデザイン(横周り)
続いて、横からの見たデザインを比較してみましょう。
こうして比べて見てみると、若干ですが、Aピラーが後ろに下がって、ボンネットフードとAピラーの角度が小さくなったかなという気がします。
また、バックドアの角度も寝てきていて、旧型と比べると少しスポーティな印象を持ちます。
ただ、その分、若干前側の三角窓が小さくなったようにも感じますが、室内から見てみると、新型は旧型に対してAピラーが細くなっているので、前方の視界には影響は無さそうです。
むしろ新型の方が視界は良さそうですね。
また、後側はバックドアが寝てきた分、クウォーターウインドウの形状が上三角から下三角に変わっています。
ただ、こちらも室内から見てみると、さほど後方の視界に影響は無さそうです。
エクステリアデザイン(後周り)
次に、後ろ周りを比較してみましょう。
後ろ周りもだいぶ印象が変わりました。
全く別の車のようです。
まず大きく違うのが、テールランプの形状です。
ヘッドランプと同様に、旧型は縦に長く、少し複雑な形状をしていたのですが、新型は横に長くシンプルな形状となりました。
また、新型はバックドアにまたがって左右を繋ぐようなテールランプ形状となっていて、その中央部には、旧型には無かった、日産の文字が追加されています。
アリアとのデザイン共通性
ここまで、新型ノートのエクステリアデザインの特徴を見てきましたが、実はこれらの特徴は、2020年7月に発表された日産の新しいクロスオーバーEV「アリア」の特徴と同じなのです。
こちらには、アリアと新型ノートを並べてみましたが、薄いヘッドランプに、ランプ下へと流れるシルバーのメッキ、グリルの形状、バンパーサイドにある空気穴など、そのデザインの共通性が見て取れると思います。
また、そのデザインの共通性は、後ろ周りも同様に見てとれます。
左右に渡る薄型のテールランプに、中央の「NISSAN」の文字。
バックドア下側のバンパーのデザインも似ていますね。
新型のノートとアリアのデザインから、今後の日産車のデザインはこのトレンドを踏襲する形となっていくのでしょうか。
インテリアデザイン
続いて、インテリアデザインを比較してみましょう。
こちらには、運転席周りを比較した写真を示しました。
インテリアもエクステリアと同様に、よりシンプルにシャープになった印象を受けます。
特に旧型は、エアコンの吹き出し口や、コンソール、エアコンスイッチが丸い形となっていますが、新型は、それぞれが直線的なデザインに変わっています。
また、運転席周りで、特に印象的なのが、そのメーターディスプレイとナビディスプレイです。
旧型は、従来のアナログメーターだったのに対して、新型はフル液晶のデジタルメーターとなりました。
さらに、中央に位置するナビディスプレイは、9インチのクラス最大サイズ。
これら、メーターディスプレイとナビディスプレイが一体化したデザインとなっています。
また、シフトノブのデザインも更新されました。
こちらも旧型までの丸いデザインから、新型は長方形のデザインになっています。
さらに、このシフトノブの周りには、エンジンスタートスイッチやドライブモード切り替えスイッチ、電制パーキングブレーキスイッチなどのスイッチ類が集約されました。
コンソールのデザインは、最近流行のフローティングデザインとなっています。
橋を渡したようなデザインとなっていて、その上側に先ほどのスイッチ類が並びます。
そして、その下のスペースは収納スペースとして使えるようになっています。
サイズ
それでは、ここからは、それぞれのカタログスペックを比較してみましょう。
まず最初に、車のサイズです。
こちらには、横軸に全長をとり、縦軸に全高をとったグラフを示しました。
比較対象として、同じコンパクトハッチバックのトヨタ ヤリス、ホンダ フィット、マツダ2もプロットしています。
こちらを見ると、旧型ノートは、最も全長も全高も高かったのですが、新型は旧型に対して、全長が55mm短くなり、全高は15mm低くなりました。
これによって、全長は、マツダ2よりも短くなっています。
全高は、フィットよりも10mm低くなりました。
続いて、こちらには、横軸に全幅をとり、縦軸に全高をとったグラフを示しています。
全幅は、どの車も1695mmで同じ。
新型ノートも全幅は変えてきませんでした。
5ナンバーサイズを維持しながらも、室内空間を最大化しようとすると、この1695mmという全幅に落ち着くのでしょうか。
最小回転半径
続いて、取り回しの良さを図る指標である最小回転半径を比べてみましょう。
最小回転半径は、ハンドルを目一杯切った時に外側のタイヤが描く軌跡の半径のことです。
つまり、この値が小さいほど、小回りが効く車だということになります。
これを見ると、旧型ノートは、フィットやヤリスと比べて、最小回転半径が唯一5メーターを超える大きさだったのですが、新型のノートは改善し、フィットと並びました。
わずかの差かもしれませんが、旧型と比べると新型ノートは小回りが効く車になったと言えるのかもしれません。
エンジンスペック
エンジンスペックを比較してみましょう。
こちらには、横軸にエンジンの最高出力をとり、縦軸にエンジンの最大トルクをとったグラフを示しています。
比較対象としては、ヤリスハイブリッドとフィットハイブリッドを並べました。
新型ノートのエンジンは、旧型ノートのエンジンに対して、最高出力がわずかですが高くなっています。
ただ、こう比較すると、ノートe-POWERのエンジンは駆動用ではなく、発電専用なので、最大トルク、最高出力ともにヤリスハイブリッドやフィットハイブリッドに対して大きく劣るスペックとなっていますね。
モータースペック
では、モーターのスペックを比較してみましょう。
こちらには、横軸にモーターの最高出力をとり、縦軸にモーターの最大トルクをとったグラフを示しました。
これを見ると、ノートe-POWERは完全モーター駆動ということだけあって、ヤリスハイブリッドに対しては、かなりハイスペックのモーターとなっています。
さらに、旧型に対して、新型ノートは、最大トルクが10%上昇し、最高出力も6%アップしています。
元々ノートe-POWERは、モーター駆動ならではの出だしの滑らかさと力強さが特徴でしたが、新型ノートは、モータースペックが向上したことにより、出だしの滑らかさや力強さがさらに良くなっており、中間加速の伸びも改善しているようです。
燃費
次に燃費を比較してみましょう。
こちらには、WLTCモードとJC08モードの燃費を棒グラフで示しました。
WLTCモードの燃費は中塗り棒で示し、JC08モード燃費は白抜き棒で示しました。
ただ、ヤリスハイブリッドと旧型ノートのカタログにはどちらか一方しか記載されていませんでした。
これを見ると、これまでは、ノートはヤリスハイブリッドやフィットハイブリッドと比べると、やや燃費が劣っていましたが、新型ノートは、フィットハイブリッドと同じレベルにまで改善してきました。
ただ、それでもヤリスハイブリッドと比べると、燃費はかなり劣っています。
価格
それでは最後に価格を見てみましょう。
こちらには、カタログに記載されている最低価格と最高価格をレンジで示しました。
この中には、2WDも4WDも含んだ価格となっていますが、新型ノートの4WDの価格はまだ発表されていないので、2WDのみの価格を示しています。
これを見ると、新型ノートは、旧型ノートに比べて最低価格が約10万円高くなっていますね。
ヤリスハイブリッドやフィットハイブリッドと比べても数万円の差ですが、エントリー価格が高くなっています。
まとめ
今回は、新型ノートを旧型ノートと比較してみましたが、エクステリアスタイリングが大きく変わり、なかなかスポーティでかっこいいスタイリングとなったのではないでしょうか。
価格は、若干高くなりましたが、その分モータースペックも向上し、燃費も良くなりました。
そして、何よりも、インテリアのデザインや質感が大きく向上したのが大きいですね。
メーターもフル液晶デジタルメーターとなり、ナビも9インチの大画面となっています。
このインテリアの質感やデザインは、同じクラスのトヨタ ヤリスやホンダ フィットと比べても、頭ひとつ飛び出たと言えるのではないでしょうか。
是非気になる方は、実際にディーラーに足を運んで確かめてみて下さい。