世界の様々な車を紹介するコーナー。
今日は、マツダ 2(旧名:デミオ)を紹介します。
基本情報
マツダ 2(旧名:デミオ)は、マツダが日本で製造・発売しているコンパクトハッチバック車です。
現在のモデルが2(デミオ)としては4代目となります。
初代デミオは、1996年より製造・販売されました。
当時マツダは、経営危機に陥っていましたが、この危機的状況を立て直すための車として発売され、一躍ベストセラーとなりました。
それ故、初代デミオは「マツダの救世主」と称されるようになりました。
初代デミオは現在のようなコンパクトハッチバック車というよりも、そのスタイリングはむしろミニバンに近い形。
全長をコンパクトカーの範疇に留めながら、2列座席で荷室を広く採ったシンプルな小型ワゴンでした。
ただ、車高は機械式駐車場に入るぎりぎりに設定されました。
シートはフルフラット化が可能で、荷室拡大時には同車のクラスを超えた収容力があり、コンパクトカーの中でもスペースと実用性に定評がある車でした。
市場で幅広い層の支持を得たとともに、自動車ジャーナリストにも好意的に受け止められ、日本カー・オブ・ザ・イヤー特別賞、およびRJCカー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。
(出処:ウィキペディア)
2代目デミオは、初代の「広く実用的なコンパクトカー」としてのコンセプトを継承しながらも、初代からエンジンやプラットフォームを一新して2002年に登場しました。
プラットフォームは、フォードと共同開発した新世代小型車用の「マツダ・DYプラットフォーム」を採用。
なお、このプラットフォームは、フォード・フィエスタと共通のプラットフォームとなっています。
3代目デミオは、プラットフォームを更新して2007年に発売されました。
マツダ主導で新しく開発したマツダ・DEプラットフォーム(フォード・B3プラットフォーム)を使い小型化・軽量化を図りました。
4代目となる現行モデルは、2014年に発売されました。
そのエクステリアデザインは、マツダのデザインテーマ「魂動 -Soul of Motion」が採用され、「SKYACTIV TECHNOLOGY(スカイアクティブテクノロジー)」が初めて小型車として適用されています。
スペック
パワートレイン
マツダ 2(旧名:デミオ)のパワートレインは、1.5Lのガソリンエンジン(SKYACTIV-G)と1.5Lディーゼルエンジン(SKYACTIV-D)が選べます。
ガソリン車、ディーゼル車どちらもトランスミッションはATとMTが選べ、駆動方式は2WDと4WDがそれぞれ選べます。
ただ、MTの設定があるのは2WDだけのようです。
1.5Lガソリンエンジン(SKYACTIV-G)
1.5Lガソリンエンジンは、直列4気筒直噴エンジン(P5-VPS/R型)です。
最大トルクは141Nm、最高出力は81kW。
このエンジンに組み合わされるトランスミッションは、6速ATと6速MTです。
1.5Lディーゼルエンジン(SKYACTIV-D)
1.5Lディーゼルエンジンは、直列4気筒直噴エンジン(S5-DPTS/R)です。
最大トルクは250Nm、最高出力は77kW。
このエンジンに組み合わされるトランスミッションは、6速ATと6速MTです。
車両サイズ
マツダ 2(旧名:デミオ)の車両サイズは、全長:4,065mm、全幅:1,695mm、全高:1,500〜1,525mm、ホイールベース:2570mm。
いわゆるコンパクトハッチバックと呼ばれるサイズです。
トヨタ ヤリスの車両サイズが、全長:3940mm、全幅:1695mm、全高:1500mm、ホイールベース:2550mmなので、トヨタ ヤリスとだいたい同じくらいのサイズ感です。
車両重量は、ガソリン車が1,060〜1,160kgで、ディーゼル車が1,110〜1,250kg。
最小回転半径は、4.7〜4.9mです。
最低地上高は、145mm。
サスペンション
マツダ 2(旧名:デミオ)のサスペンション形式は、フロントがマクファーソンストラット式で、リアがトーションビーム式です。
燃費
マツダ 2(旧名:デミオ)の燃費は、以下です。
競合のヤリス(Yaris)の燃費は、ガソリン車2WDが19.6〜21.6km/L、4WDが19.2km/Lなので、ガソリン車通しで比較すると、カタログ燃費はヤリスにやや劣るようです。
価格
マツダ 2(旧名:デミオ)の価格は、ガソリン車が1,573,000円〜2,376,000円で、ディーゼル車が1,991,000円〜2,700,500円です。
ガソリン車とディーゼル車の価格差は40万円ほどです。
また、競合のトヨタ ヤリスの価格が、ガソリン車の場合1,395,000〜2,124,000円なので、マツダ 2(旧名:デミオ)の方が20万円ほど高いことになりますね。
特徴
マツダ 2(旧名:デミオ)の特徴をいくつか順番に見ていきましょう。
エレガントなインテリア
マツダ 2(旧名:デミオ)の特徴と言えば、その高級感のあるインテリアです。
印象としては、2クラスくらい上の車のインテリアです。
その理由は、マツダが採用している「相似設計」にあります。
マツダは基本的に、「相似設計」という概念を基に車の開発を行っています。
この「相似設計」とは、同じ設計コンセプトで同じデザイン、同じ装備を小型車から大型車まで全てのラインナップに適用すること。
つまりインテリアを例にとると、そのインテリアデザインコンセプトだったり装備は、マツダが展開する全ての車種で共通のものになっているのです。
当然マツダ 2(旧名:デミオ)も例外ではありません。
マツダ2〜CX-8まで、全ての車種で共通のデザインコンセプトとなっています。
実際に、マツダ 2(旧名:デミオ)のインテリアを見ると分かりますが、そのクオリティは小型車の域を超えています。
シンプルなナビディスプレイ周り。
細かく這わされたステッチ。
どれも、CX-8にまで渡るマツダの共通するインテリアデザインが適用されているからなのです。
また、レザーシートやヘッドアップディスプレイ、ステアリングヒーター、パワーシートとドライビングポジションメモリ機能など、小型車には通常ない装備がついているのも特徴です。(L Packageの場合)
静粛性
次にマツダ 2(旧名:デミオ)の特徴としてあげたいのは、その静粛性です。
実際に乗ってみたことがある人は分かると思うのですが、その静粛性には驚かされます。
これも小型車の域を超えていると思います。
マツダのホームページによると、静粛性を高めるために様々な対策をしているようです。
例えば、室内の吸音性能。
トップシーリング(天井の内張部)のウレタン層の厚みをアップして、吸音機能を向上させています。
室内でもっとも面積の広いトップシーリングは、そもそも高い吸音機能を持っていますが、は特に乗員直上の吸音機能を向上させることで、より効果的に静粛性を高めたといいます。
そして、ロードノイズ。
タイヤが巻き上げた小石などがボディに当たって発生する騒音は、ボリュームは小さくても気になりだすととても不快です。
そこで、リアホイールハウス内にマッドガードを採用するとともに、室内側に制振材を追加し、吸音・遮音性能を向上し、ロードノイズを抑えたといいます。
さらに、ルーフパネルとリフトゲートの間の隙間にシールラバーを採用し、風の流れによる通過音と共鳴音の発生を抑制したようです。
これらの対策を丁寧に行なったことで、小型車の域を超えた驚くほどの静粛性を実現しているのです。
また、余計な音がなくなっている中に、エンジン音が心地よく響くので、走り出しがすごく滑らかに感じますし、運転していて非常に気持ちがいい車になっています。
まとめ
価格は、トヨタ ヤリスなどと比べるとやや高いのがネックですが、その価格に見合うだけの装備や性能を持っています。
サイズはコンパクトカーで良いけれども、インテリアには高級感が欲しいという方には、うってつけの車ではないでしょうか。
また、このクラスでディーゼルエンジン搭載車が選べるのも、マツダ 2(旧名:デミオ)の他にはありません。
燃費と力強いトルクの両立を求めるなら、マツダ 2(旧名:デミオ)のディーゼル仕様もいいと思います。
気になる方はチェックしてみて下さい。