世界の様々な車を紹介するコーナー。
今日は、スズキの新型ハスラーを紹介します。
基本情報
スズキ ハスラーは、スズキが日本で生産・販売しているクロスオーバーSUVタイプの軽自動車です。
2020年1月発売の現行モデルは、ハスラーとしては2代目となります。
第46回東京モーターショー2019にコンセプトモデルとなる「HUSTLER CONCEPT」として世界初出展されました。
初代ハスラーが発売されたのは、2014年1月です。
当時は、軽トールワゴンとSUVの双方の要素を融合させた新ジャンルの軽自動車としてデビューしています。
そんな新しいコンセプトの車「ハスラー」の誕生のきっかけとなったのは、スズキ会長である鈴木修が会食の席で聞いた2009年に生産終了となった「Kei」を惜しむ声だったそうです。
その後、鈴木修会長が、「Kei」のような軽クロスオーバーの需要があると判断し、「アクティブなライフスタイルに似合う軽クロスオーバー」をコンセプトに開発されたのが「ハスラー」でした。
(出処:ウィキペディア)
初代は、発売後ヒット商品となり、RJCカー・オブ・ザイヤー、日本自動車殿堂カー・オブ・ザイヤー、Yahoo!検索大賞2014・クルマ部門などを受賞しています。
スペック
パワートレイン
スズキ ハスラーのパワートレインは、NAエンジンとターボエンジンの2種類があり、組み合わされるトランスミッションはCVTのみです。
前型モデルには、5速MTがあったのですが、現行ではCVTのみとなってしまいましたね。
なお、全ての仕様に対してマイルドハイブリッドが標準設定。
さらに、全ての仕様で2WDと4WDを選ぶことができます。
NAエンジン
NAエンジンは、658ccの直列3気筒エンジン(R06D型)です。
最大トルクは58Nm、最高出力は36kWです。
ターボエンジン
ターボエンジンは、658ccの直列3気筒エンジン(R06A型)。
最大トルクは98Nm、最高出力は47kWです。
車両サイズ
スズキ ハスラーの車両サイズは、全長:3,395mm、全幅:1,475mm、全高:1,680mm、ホイールベース:2,460mm。
前型モデルは、全長:3,395mm、全幅:1,475mm、全高:1,665mm、ホイールベース:2,425mmなので、ほとんどサイズ感は変わらないですね。
ただ、ホイールベースが前型モデルに対して35mm拡大されています。
このホイールベースの拡大によって、後席の居住スペースが大きく改善されているようです。
最低地上高は180mm。
車両重量は2WDが810〜830kg。
4WDが860〜880kgです。
最小回転半径は4.6mです。
前型モデルからホイールベースが35mm伸びたにも関わらず、最小回転半径は前型モデルと変わらないようです。
サスペンション
スズキ ハスラーのサスペンションは、フロントがマクファーソンストラット式。
リアは、2WDはトーションビーム式で、4WDはI.T.L.(アイソレーテッド・トレーリング・リンク)式です。
燃費
スズキ ハスラーの燃費は、NAエンジンの2WDがWLTCモードで25km/L。
4WDが23.4km/L。
ターボエンジンの2WDが22.6km/L。
4WDがで20.8km/Lです。
JC08モードで言うと、NAエンジンの2WDが30.4km/L、4WDが27.8km/Lなので、前型モデルの後期型とほとんど変わらないですね。
エンジンも同じですし、マイルドハイブリッドシステムも同じなので、当然と言えば当然かもしれません。
価格
スズキ ハスラーの価格は、NAエンジンの2WDが1,280,400〜1,562,000円。
4WDが1,414,600〜1,696,200円。
ターボエンジンの2WDが1,459,700〜1,656,600円。
4WDが1,593,900〜1,790,800円です。
価格は、前型モデルとほとんど変わらないですね。
特徴
それでは、スズキ ハスラーの特徴を見ていきましょう。
進化したエクステリアデザイン
パッと見た感じでは、前型モデルと比べてエクステリアデザインに大きな変更はなさそうですが、よく見てみると、その進化が分かります。
まずはフロント周り。
ヘッドライトの形は前型モデルの印象そのままですが、より角度が立っていて、サイドの四角い部分は、より大きくなっていることが分かります。
さらに、ラジエーターグリルの形状は台形から長方形になり、より力強い印象となりました。
ボンネットフードは、前型モデルはやや前下がりとなっていたのが、現行モデルは、地面に対して水平でよりスクエアな形状となっています。
それに併せて、ボンネットフードのパーティングの位置も、上面からサイドに変更されました。
AピラーとBピラーは、前型モデルがブラックアウトされていたのに対して、現行モデルは、ボディー色となり、ドアの頑丈さやボディーの重厚さを印象付けます。
ボディーサイドのラインも、より真っ直ぐに機械的なラインが入っていて、全体的に、力強いSUV感が増したように感じます。
次にリア周りを見てみましょう。
リア周りで最も大きな進化は、リアクオーターウインドウが追加されたことです。
Cピラーとバックドアをより立たせたことで生まれたスペースにクオーターウインドウを追加しています。
これで後方視界も大きく改善されたのではないでしょうか。
サイドビューを見るとよく分かると思うのですが、現行ハスラーは、全体的に車のフォルムもサイドウインドウの形状も四角さが強調され、よりジムニーに近づいたように感じますね。
また、ボディー形状がよりスクエアな形となったことで、室内空間が広がり、特に頭周りや肩周りのスペースが改善されたようです。
進化したインテリアデザイン
インテリアデザインは、パッと見た感じから前型モデルとは全く違う印象へと変わりました。
インストルメンタルパネルには、ボディー色と同じ色の3つのフレームが並びます。
フレームの中身は一番左がコンソールボックス、中央がエネルギーフローやコネクティビティ関連、エアコンの状態などを表示する大型ディスプレイ、右がスピードメーターを含むマルチインフォメーションディスプレイとなっています。
インテリアも、まるでGショックのようなデザインとカラーリングで、タフで力強い印象となりましたね。
スズキ初となる機能が搭載
ハスラーのターボ車には、スズキの軽自動車初となる「全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)」や、ステアリングを自動で操作して車線内を維持してくれる「車線逸脱抑制機能」が搭載されました。
その他、先進安全運転支援システムは、前型モデルと同じ「デュアルカメラブレーキサポート」が搭載されています。
まとめ
2020年1月に6年ぶりのフルモデルチェンジとなるスズキ ハスラーですが、詳しく見てみると、前型モデルのコンセプトはそのままに、ハスラーとしての強みをより強化した車となっていました。
基本的な構造は前型モデルから大きく変更していないものの、8代目アルトや6代目ワゴンRにも採用されている軽量・高剛性設計のプラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」を採用。
これによってホイールベースが35mm延長され、その分を前後間シート間隔の伸長に充て、リアシートの居住性改善が図られました。
さらに、よりスクエアなボディーデザインとなったことで、頭上や肩周りの広さも大きく改善されています。
また、最低地上高は前型モデルと同じ180mmを確保し、アプローチアングルを1°拡大して29°に、デパーチャーアングルを4°拡大して50°にすることで走破性が向上されました。
このように、正当に進化を遂げつつ、販売価格は据え置きということで、すでに前型モデルに乗っている方にとっては、是非とも乗り換えたい車になっていると思います。
気になる方はチェックしてみて下さい。