世界の様々な車を紹介するコーナー。
今日は、トヨタのアルファードを紹介します。
基本情報
アルファードは、日本で製造・販売されている大型ミニバンです。
現行モデルは、3代目で、2015年1月に発売されました。
発売からすでに5年が経っていますが、2020年6月の販売台数ランキングでは、6835台販売され、堂々の5位に入っています。(出処:MotorFan)
以前は、日産エルグランドやホンダ エリシオンなどがありましたが、今や国内の高級ミニバンというセグメントは、アルファードが独占状態ですね。
初代アルファードは、2002年に発売されました。
当時は、高級ミニバンというセグメントは、1997年に発売された日産エルグランドが独占していましたが、2002年5月にエルグランドが2代目へのフルモデルチェンジに合わせる形でアルファードが投入されました。
その後、高級ミニバンのセグメントでは、日産エルグランドを抜いて、アルファードが首位となりました。
また、初代は、トヨペット店で「アルファードG」、トヨタ ビスタ店(現ネッツ店)では「アルファードV」という名前で販売されました。
なお、「アルファードG」と「アルファードV」の違いは、グリルのデザインのみでした。
2代目は、2008年に発売されました。
この2代目から「アルファード」はトヨペット店専売モデルとなり、ネッツ店向けは、新たに「ヴェルファイア」という名前が付けられました。
両車の違いは、フロントマスクのデザインがそれぞれオリジナルのものになっているのと、エンブレムマークもそれぞれ専用のものとなったところ。
これを引き継ぎ、3代目もトヨペット店向けは「アルファード」、ネッツ店向けは「ヴェルファイア」となり、フロントマスクとエンブレムがそれぞれ専用のものとなっています。
スペック
パワートレイン
トヨタ アルファードのパワートレインは、ガソリン車が2.5Lと3.5L、そして2.5Lエンジンを搭載したハイブリッド車が選べます。
また、ガソリン車は2WDと4WDが選べます。
ハイブリッド車はリアにもモーターを搭載した電気4WD仕様のみの設定です。
2.5Lエンジン
2.5Lエンジンは、直列4気筒直噴エンジンです。
エンジン型式は、2AR-FE。
カムリ(北米仕様)やレクサスESに搭載されているエンジンと同じですね。
最大トルクは235Nm、最高出力は134kW。
組み合わされるトランスミッションはCVTです。
3.5Lエンジン
3.5Lエンジンは、V型6気筒直噴エンジンです。
エンジン型式は、2GR-FKS。
レクサスRXに搭載されているエンジンと同じですね。
最大トルクは361Nm、最高出力は221kW。
組み合わされるトランスミッションは8速ATです。
ハイブリッド車
ハイブリッド車に搭載されるエンジンは、2.5L直列4気筒エンジンです。
エンジン型式は、2AR-FXE。
レクサスNXハイブリッドのエンジンと同じです。
最大トルクは206Nm、最高出力は112kW。
このエンジンに組み合わされるモーターは、フロントが最大トルク270Nm、最高出力は105kWです。
リアは、最大トルク139Nm、最高出力は50kW。
駆動用のバッテリーは、ニッケル水素バッテリーで、容量は6.5Ahです。
車両サイズ
トヨタ アルファードの車両サイズは、全長:4,950mm、全幅:1,850mm、全高:1,950mm、ホイールベース:3,000mmです。
最低地上高は、ガソリン車が160mmで、ハイブリッド車は165mm。
車両重量は、ガソリン車が1,920〜2,150kg、ハイブリッド車は2,090〜2,240kgです。
シャシー
トヨタ アルファードのサスペンションは、フロントがマクファーソンストラット式、リアがダブルウィッシュボーン式です。
最小回転半径は、5.6m。
ただし、グレードによっては5.8mの仕様もあるようです。
燃費
トヨタ アルファードの燃費は、仕様によって様々ですが、ガソリン車の場合、WLTCモードで9.9〜10.8km/L。
ハイブリッド車の場合、14.8km/Lです。
競合の日産エルグランドは、JC08モードで9.2〜10.4km/Lなので、比較的JC08モードよりもWLTCモードの方が厳しめのため、アルファードの方が燃費はかなり良いと言えるかもしれません。
また、ガソリン車とハイブリッド車の差は、だいたい4km/Lほどですね。
価格
トヨタ アルファード価格は、ガソリン車が3,864,000円〜7,619,000円。
ハイブリッド車が4,547,000円〜7,752,000円です。
ガソリン車とハイブリッド車の価格差は、約15〜60万円ですね。
特徴
続いて、トヨタ アルファードの特徴を順番に見ていきましょう。
エクステリアデザイン
アルファードの特徴と言えば、その迫力のあるエクステリアデザインです。
ロアとアッパーが一体となった大きなグリル。
そのグリルを縁取るようにヘッドランプまで続くシルバーの加飾。
まさにトヨタの最高峰ミニバンというだけあって、堂々とした迫力のあるフロントフェイスとなっています。
また、Bピラー部のデザインが特徴的で、前に行くに従ってウインドウが切り上がるようなデザインとなっています。
これは初代から続くデザインで、後席に乗っている人を包み込む安心感のようなものを表現しているようです。
ただ、以前以下の記事でご紹介したように、私は逆に閉塞感のようなものを感じました。
【それは無いだろ!】元自動車エンジニアが新型トヨタアルファードに対して物申す!
とはいえ、全体的に、「鉄の鎧」感のあるデザインとその雰囲気は、所有する満足感、優越感を感じさせるものとなっています。
使い勝手の良い室内アレンジ
アルファードには、2列目がキャプテンシートになっている7人乗りと、通常のベンチシートになっている8人乗りが選べますが、どちらもシートを自在にアレンジすることが可能です。
例えば、1列目と2列目のシートバックを倒して、超ロングフルフラットにすることができます。
また、2列目と3列目のシートバックを倒して、後ろだけをフラットにすることも可能。
さらに、2列目でくつろぎたい場合は、最大で1160mmもの長さのスライドレールで、2列目の広さに特化したレイアウトにすることもできます。
収納スペースについては、148Lの大容量床下収納を新設しました。
この収納スペースの上に鉄橋のような2本のレールを敷いて3列目席もその上をスライドできるようにしたのは、世界初の技術。
ただ高級感を追い求めるだけではなく、しっかりと“ミニバン”に求められる基本性能、基本価値を作り込んでいるところは、さすがですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今や、高級ミニバンといえばアルファードというくらいの地位を築き上げた車ですが、その地位に甘んじることなく、しっかりとモデルチェンジの度に進化し、使い勝手の良さを向上させてきているのがよくわかります。
モデル末期の現在においても、国内販売台数のトップ10に入っているのも頷けますね。
是非気になる方は、チェックしてみて下さい。