衝撃的!タカタが開発していたエアバッグが面白すぎる!

車の技術
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以前、日本で高い技術力を持つエアバックなどの車の安全装置を開発している「タカタ」という会社がありました。
一時期は、世界シェア20%以上を持ち、世界で第二位の安全装置メーカーでした。

ただ、その後、エアバッグを膨らませるインフレーターと呼ばれる部品の不具合で大規模なリコールを起こし、2017年6月に負債総額1兆円を超えて製造業としては戦後最大の経営破綻をしてしまいました。

タカタ問題についての解説はこちらをご覧下さい。

そんなタカタが、実はかなりユニークで面白いエアバッグを開発していたのです。

そこで今日は、タカタが開発していた面白いエアバッグを順番にご紹介していきたいと思います。

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エアベルト

このエアベルトは、衝突時にシートベルトが頭部横から肩、胸にかけて膨らみ、前面衝突だけでなく、側面衝突の際には頭部を保護する世界初の全く新しい乗員拘束システムです。

前面衝突時には、エアベルトが膨らむと同時にエアベルトの長さが収縮して余分なたるみを取り拘束性能を高め、膨らむことでベルトによる乗員の胸部の接触面積が広がり、体に加わる衝撃を分散し傷害を軽減します。
側面衝突時には頭部横で膨らんだエアベルトが瞬時に頭部を拘束しサイドウインドウや車内構造物などとの衝突から乗員を守ります。

(当時のタカタのホームページから引用)

見た目は、一見普通のシートベルトですが、衝突を検知すると、ベルト自体が膨らんで、乗員の安全を守るそうです。
シートベルトの中にエアバッグを組み込むという発想がすごいですね。
ちなみに、これはすでにLEXUSのLFAに搭載されていた製品のようです。

二輪車用エアバッグ

タカタが世界で初めて量産化した二輪車用エアバッグは、ガソリンタンク後部に搭載され、前面衝突時にハンドルとライダーの間に展開し、ライダーが前に飛び出すのを受け止めます。
二輪車用エアバッグの容量は、車で一番大きい助手席用エアバッグに比べてもさらに大きなエアバッグです。
また、中央がくぼんだV字形状をしており、車体に固定する支持ベルトが付いているなど、車に搭載されているエアバッグとは異なった特徴を持つエアバッグです。
ライダーの前方移動を瞬時に展開したエアバッグで受け止めることで、運動エネルギーを吸収し、車や道路との衝突を軽減する(新しい)コンセプトのエアバッグです。

(当時のタカタのホームページから引用)

このエアバッグは実用化までは至らなかったようですが、面白い発想ですよね。
二輪車というと危険なイメージがありますが、このエアバッグがついていれば安心です。

フロントセンターエアバッグ

側面衝突は乗員から見ると、自分から近い側(ニアサイド)の衝突とその反対側、つまり自分から遠い側(ファーサイド)の衝突の2種類があります。
現在法規やアセスメントで評価されているのはニアサイドのみですが、事故から乗員を守るためにはファーサイドの衝突をもケアしなければなりません。
フロントセンターエアバッグは左右二つの席の間に展開してどちらの衝突からでも乗員を守ることを目的に開発しています。

(当時のタカタのホームページから引用)

実際の事故では前後左右様々な方向からの衝突が起こりえますよね。
そんな様々な方向からの衝突にも対応できるようにと開発されたのがこのエアバッグです。

現在は、多くの車に、車のドア側から出てくるサイドエアバッグが搭載されていると思いますが、そのサイドエアバッグと、この車の内側から出てくるフロントセンターエアバッグを組み合わせれば、どんな事故でも確実に車の中で乗員を優しく受け止めることができそうですね。

どれだけ先進的な安全システムを搭載した車でも、車の側面から衝突してくる車を防ぐことはできませんから、このエアバッグがあれば、安心できそうです。

ちなみに、このエアバッグは、現在多くのエアバッグメーカーで開発が進められているようです。

いかがでしたでしょうか。
今日は、タカタという会社が以前開発していたユニークなエアバッグをご紹介しました。

車はとても楽しい乗り物ですが、時として、乗員や周囲の人を傷つける凶器となりうるものです。
そんな車のネガティブな部分をタカタのような会社が少しでも減らそうと日々取り組んでいたことは、覚えておきたいものですね。

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